[アップデート] Amazon RDS for SQL Server 2022が利用可能になりました

[アップデート] Amazon RDS for SQL Server 2022が利用可能になりました

Clock Icon2023.11.16

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しばたです。

本日よりRDS for SQL Serverで最新バージョンのSQL Server 2022が利用可能になりました。

AWSからのアナウンスはこちらです。

https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2023/11/amazon-rds-sql-server-sql-server-major-version-2022/

RDS for SQL Server 2019が提供されてから約3年越しのメジャーバージョンアップとなります。

https://dev.classmethod.jp/articles/amazon-rds-for-sqlserver-2019-is-available/

RDS for SQL Server 2022詳細

RDS for SQL Server 2022の詳細については以下のドキュメントにまとまっています。

https://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/UserGuide/CHAP_SQLServer.html

本日時点で提供されるのはSQL Server 2022 CU9 (Ver.16.0.4085.2)となります。
今後随時新しい更新が適用されていくことになるでしょう。

利用可能なインスタンスタイプについては現時点では下表の通りで、SQL Server 2019と同じ扱いになっています。

エディション インスタンスタイプ
Enterprise Edition db.t3.xlarge–db.t3.2xlarge
db.r5.xlarge–db.r5.24xlarge
db.r5b.xlarge–db.r5b.24xlarge
db.r5d.xlarge–db.r5d.24xlarge
db.r6i.xlarge–db.r6i.32xlarge
db.m5.xlarge–db.m5.24xlarge
db.m5d.xlarge–db.m5d.24xlarge
db.m6i.xlarge–db.m6i.32xlarge
db.x1.16xlarge–db.x1.32xlarge
db.x1e.xlarge–db.x1e.32xlarge
db.x2iedn.xlarge–db.x2iedn.32xlarge
db.z1d.xlarge–db.z1d.12xlarge
Standard Edition db.t3.xlarge–db.t3.2xlarge
db.r5.large–db.r5.24xlarge
db.r5b.large–db.r5b.24xlarge
db.r5d.large–db.r5d.24xlarge
db.r6i.large–db.r6i.8xlarge
db.m5.large–db.m5.24xlarge
db.m5d.large–db.m5d.24xlarge
db.m6i.large–db.m6i.8xlarge
db.x1.16xlarge–db.x1.32xlarge
db.x1e.xlarge–db.x1e.32xlarge
db.x2iedn.xlarge–db.x2iedn.32xlarge
db.z1d.large–db.z1d.12xlarge
Web Edition db.t3.small–db.t3.2xlarge
db.r5.large–db.r5.4xlarge
db.r5b.large–db.r5b.4xlarge
db.r5d.large–db.r5d.4xlarge
db.r6i.large–db.r6i.4xlarge
db.m5.large–db.m5.4xlarge
db.m5d.large–db.m5d.4xlarge
db.m6i.large–db.m6i.4xlarge
db.z1d.large–db.z1d.3xlarge
Express Edition db.t3.micro–db.t3.xlarge

SQL Server 2022自体の新機能についてはMicrosoftのドキュメントをご覧ください。

https://learn.microsoft.com/ja-jp/sql/sql-server/what-s-new-in-sql-server-2022?view=sql-server-ver15

併せてRDS for SQL Serverで非サポートの機能に関してはこちらから確認できます。

RDS for SQL Server 2022に関しては以下の機能が非サポートとなっています。

  • Suspend database for snapshot
  • External Data Source
  • Backup and restore to S3 compatible object storage
  • Object store integration
  • TLS 1.3 and MS-TDS 8.0
  • Backup compression offloading with QAT
  • SQL Server Analysis Services (SSAS)
  • Database mirroring with Multi-AZ deployments. SQL Server Always On is the only supported method with Multi-AZ deployments.

以前SQL Server 2022入りAMIリリースされた際に試した「S3へのバックアップ」機能は使えませんのでご留意ください。[1]

https://dev.classmethod.jp/articles/sql-server-2022-ami-released/

実際に試してみましたがCREATE CREDENTIAL文で資格情報を作成する際にトリガーでエラーにされてしまいます。

CREATE CREDENTIAL実行時のエラーメッセージ
Msg 50000, Level 16, State 1, Procedure rds_credential_trigger, Line 40 [Batch Start Line 0]
Unable to create credential: s3://xxxxxxxxxxxx.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com. Credentials for external storage are not allowed on RDS.
Msg 3609, Level 16, State 2, Line 1
The transaction ended in the trigger. The batch has been aborted.

RDS for SQL Serverでは従来からあるオプション機能を使う様にしてください。

https://dev.classmethod.jp/articles/rds_mssql_native_backup/

試してみた

それでは早速試してみます。
私の検証用AWSアカウントの東京リージョンに用意したVPC上にインスタンスを新規作成していきます。

前準備1. サブネットグループの作成

前準備としてサブネットグループ、パラメーターグループ、オプショングループを作成します。
はじめにサブネットグループは既存のVPCを対象に適当に作成します。

前準備2. パラメーターグループの作成

次にパラメーターグループを作ります。
SQL Server 2022の内部バージョンはVer.16ですのでsqlserver-[エディション]-16.0となるファミリーを選んでやります。

今回はEnterprise Edition用のパラメーターグループを作っておきます。

前準備3. オプショングループの作成

さらにオプショングループを作ります。
オプショングループではメジャーエンジンバージョンを16.00にしてやります。

エディションはEnterprise Editionにします。
これで前準備は完了です。

インスタンスの作成

ここから実際にインスタンスを作成していきます。

RDSのマネジメントコンソールからインスタンスを新規作成してウィザードを開始します。
エンジンタイプに「SQL Server」を選び、現在最新バージョンのSQL Server 2022 16.00.4085.2.v1を選びます。
エディションは先ほど作成したパラメーターグループ、オプショングループとあわせてEnterprise Editionにしています。

その他設定は従来のRDS for SQL Serverと変わりないので環境に応じた値に設定します。

サブネットグループは先ほど設定したものを指定、

追加設定でパラメーターグループ、オプショングループを前準備で作成したものにします。
また必要に応じてタイムゾーンや照合順序(「日本語」欄)を指定します。

すべての設定を記述し「データベースの作成」ボタンをクリックしてDBインスタンスを作成します。

しばらく待ってインスタンスの作成が完了するとこんな感じになります。

SQL Server 2019のときと全然変わらないですね。

【補足】SQL Server Management Studio (SSMS) から接続してみる

SSMSから接続した結果はこんな感じです。
基盤となるOSがWindows Server 2016であることが見て取れます。

RDS for SQL Server 2019の時からOSが変わっていないのは意外でした。

最後に

以上となります。

久しぶりのメジャーバージョンアップです。
ぜひ最新バージョンのSQL Serverを試してみてください。

脚注
  1. まあ、こっちの機能はアクセスキーが必要なのであまりお勧めできませんし... ↩︎

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